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二世帯住宅にはご用心!

2018.11.21 相続コラム

二世帯住宅にはご用心!

「相続税対策のために、二世帯住宅にしたんですが、困ったことになってしまって・・・」こんなご相談を受けました。 二世帯住宅って実は、相続税の節税に役立つんです。 念のため簡単に説明しますと、相続税には、自宅の土地は相続税の評価額を80%評価減してくれるという特例(「小規模宅地等の評価減」)があります。 この特例を利用すれば、例えば5000万円の評価の土地は8割引きの1000万円として相続税の計算をすることができます。 数ある節税対策の中でもバツグンの効果が期待できるこの特例ですが、配偶者以外の親族が相続する場合は、原則同居が要件となります。(配偶者が相続する場合は無条件で適用できます。)そこで、この特例を受けるために二世帯住宅を建てて親子で同居しようという人が増えているのです。 でも、二世帯住宅は相続税の節税に役立つ反面、遺産分割をむずかしくするという側面があるのです。特に子供に兄弟姉妹がいる場合は注意が必要です。

問題にならないためにも

冒頭で紹介した方は長男で、妹さんが一人います。ご自宅が地価の高いところにあり、相続税対策も兼ねて、親との同居を決めたそうです。同居にあたり、古い実家を取り壊し、建築費を父親と折半で負担、自分は住宅ローンを組んだと言います。しかし、その父親が他界。その時は、母親が元気だったため、財産はすべて母親が相続しました。そして、その母親が他界。残されたのは兄と妹となりました。そこで、遺産争いが勃発です。ご両親は自宅を建てるために現金を使ってしまっていたため、残された財産は自宅のみ。地価の高いところにある為、土地の相続税評価額は5000万円。妹さんは「兄さんが5000万円の土地をもらって、私がゼロなんてありえない。法定相続分通りはもらいますから!」と息巻いているそうです。この方に残された道は、家を売却して妹と分けるか、法定相続分相当の現金を用意して妹に払うかのどちらかです。どちらも厳しい道ですよね。せっかくの節税対策が生んだ悲劇。今後、このような問題は多々起きてくるのではないでしょうか。このような場合、兄を受取人にした生命保険で妹に払うための資金を用意していれば、こんな問題にはならなかったかもしれませんね。「二世帯住宅を建てて、節税するんだ」なんて話を聞いたらちょっとこの話を思い出していただきたいと思います。